軽井沢で蕎麦打ち体験 – 手打ちそばひょうろく

軽井沢エリアには川上庵、地粉や、きこり、浅間 翁、かぎもとやなど蕎麦屋の有名店が名を連ねていますが、軽井沢を訪れた際には蕎麦打ちもアクティビティの一つとして追加することおすすめします。とはいえ、蕎麦打ちが体験できる教室は(私が知る限り)少なく、発地市場やひょうろく、きこりで開催している教室が有名です。今回は追分に近い「手打ちそば ひょうろく」に妻、子供2人(8歳と5歳)の4人でお邪魔して人生初の蕎麦打ちを体験してきました。料金は2人以上だったので、大人はひとり2,000円、子供はひとり1,000円です。

軽井沢駅からひょうろくへの行き方は、電車ではしなの鉄道で信濃追分駅で下り、徒歩で30分。車では18号で佐久方面行き、借宿の交差点を右に曲がり1kmほど進んだ住宅地にあります。駐車場には乗用車を4台停めることができるようですが、混雑時には事前に予約していくのがいいと思います。

お店には右手にはテーブル席(32席)があり、その奥にある階段を降りていくと蕎麦打ち部屋があります。

用意してくれた天ぷら(海老、アスパラ、かぼちゃ、春菊、まいたけ)もサクサクでおいしかったです。

蕎麦打ち部屋に入ったらまずは荷物をおき、石鹸でよく手洗いを済ませます。女性の先生にエプロンを借りいよいよ蕎麦打ちスタート。先生は子供たちにもとても優しく、集中力散漫な子供たちでもすぐ先生の話に聞き入っていました。

蕎麦打ちの工程 

  1. 水回し
    そば粉の5割程度の水を3回に分けて入れ、指先でかたまりを崩しながら八の字を描くようにして混ぜる。全体に均一に水が行き渡るようにする。次第に粉がダマ状になってくる
  2. 練り
    ダマを集め、両手で体重をかけ空気を押し出すようにして練る。この工程で生地に粘りが出る。
  3. 菊練り・へそ出し
    丸くしたかたまりを回転させながら手のひらで中心へと巻き込むようにすると次第に菊模様になる。こうすることで粉つぶの間に入った余分な空気と水が抜け滑らかで切れにくい生地ができる。次に菊模様の頂点を円錐状にする。
  4. 鏡だし・手のし
    麺打ち台に生地を乗せ、打ち粉をし、押しつぶし、平らに丸く鏡もち状にする。直径25cm、約1cmの均等な厚さにする。
  5. 丸だし
    綿棒で直径40cm位に延ばす工程。猫の手のようにし、生地を回転させながらのす。
  6. 四つ出し
    生地を綿棒に巻き付けのす。ひと方向やったら、90度回転させて同じようにのすと角ができる。それを四方向やることで四角に整形される。
  7. はば出し
    そばの長さを出す工程。厚さがを隅から隅まで均等になるようにする。手で触り厚い箇所を伸ばしていく。
  8. たたみ
    多めの打ち粉をふり、生地がくっつかないように気をつけながら8枚にたたむ。
  9. 切り
    こま板(真っ直ぐ均一に切るガイド。取手がついているものもある)を小指と人差し指、親指で軽く押さえ、そば切り包丁をこま板に沿って真っ直ぐにそば切り包丁をおろす。リズム良く切ることで一定の太さに仕上がる。
そば打ち 水回し
子供たちは遊び感覚でそば打ちを体験できる。

*ひょうろくの工程を若干簡素化して記載しています

そば打ちはスピード勝負で力がいり、薄く広く均等にのばすのには腕の長さ/身長が必要だと感じました。ひょうろくのそばは二八そば(そば粉八割、小麦粉二割)で十割そばよりも打ちやすい(小麦粉のグルテンがつなぎとなり繋ぎ合わせてくれる)のですが、大きな木鉢に入った粉に水をかけたらすぐに水が均等に行き渡るように手と指先で撹拌しないといけません。時間をかけてしまうとダマになり、工程の途中、もしくは、茹でているときに水分を吸っていないところが切れやすくなったり食感が悪くなるらしいです。あと、こねるのに上から押し込むような形で体重をかけて水分を行き渡らせたり空気を抜いたりする必要があり、体重が軽い妻や子供たちにはこねる工程が難しそうでした。

子供たちは飽きることなく初めてのそば打ちが体験できました。
先生の指導のもと打ち粉をする7歳男子
四つ出し – きれいな四角形を作るのはとても難しい
鏡だし。この工程は技と力がいる

何はともあれ先生の上手な指導と、所々先生自身にやっていただいたおかげで「乱切り」のおそばが打てました。かかった時間は70分ぐらい。子供たちが飽きないように教えていただいたため少し時間オーバーしてしまいました。打ったそばは半分は上階の調理場で持っていき茹でてもらいました。おそばにはかぼちゃやアスパラ、エビの天ぷらがついてきてとても美味しくいただけました。最初から最後まで家族全員楽しめ、大満足のそば打ち体験となりました。

長さと太さはバラバラだけれどもコシがありとても上品なおそばでした。子供たち、グッジョブ!

全部は食べ切れないので半分以上は「上手なおそばの茹で方」のマニュアルとともにパックに入れて持ち帰りました。やはり打ちたてで、自分の手でこねて打ったそばの味は格別でした。この蕎麦打ち体験は家族連れだけではなく、カップルや友達同士など幅広い方におすすめです。

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